電線の許容電流を計算する問題で、過去問の解答を見ると七捨八入というのを見ます。
初めて見た時はなんじゃこりゃ?と思いましたが、しばらく考えるうちに何となく理由が見えてきたので、それを説明しようと思います。
ぼくの勝手な解釈なので、間違いがあるかもしれません。



まず端数を丸める処理として一番有名なのは四捨五入だと思います。
その他、切り上げ、切り捨てなどもあります。
これについては今更説明の必要もないと思います。

それに対して七捨八入とは、以下のようになります。
例えば小数第一位を七捨八入した場合です。
0.0→0
0.1→0
0.2→0
0.3→0
0.4→0
0.5→0
0.6→0
0.7→0
0.8→1
0.9→1
1.0→1
1以降も同じパターンです。
イメージとしては、四捨五入と切り捨ての中間の丸め方になります。



さて、電線の許容電流についてですが、この太さの電線はここまでの電流を流していいですよという値になります。
許容電流を超える電流を流すと電線が熱くなったり、熱くなったせいで被覆が溶けて電線むき出しになり、それに触ったら感電するとかそこから火事が発生するとか、何かよく分からないけど危険なことになるんだと思います。
なので、危険がないように流していい電流の上限値を定めておきましょうというものだと理解しています。

例えば、計算した結果24.5と出たとします。
これを、もし四捨五入で丸めて許容電流とする場合、許容電流は25Aということになります。
実際に計算した結果よりも0.5Aも大きい電流が許容電流になってしまいます。
この、危険を伴う上限値を実際の計算結果よりも0.5も上に設定してしまうというのが災害に繋がりやすいと考えたんだと思います。



じゃあ次の丸めの方法で、切り捨ててしまえばいいんじゃねという気がします。
それならば、例えば計算で24.9と出ても、許容電流は24Aとなり安全です。
でも逆に、0.9Aの余裕があるのにそれを捨ててしまうことになります。



恐らくですが、電線の太さに耐えられるぎりぎりの電流まで流せるようにしたい、かと言ってあまり甘くしてしまうのも危険だということだと思います。
そこで、じゃあ七捨八入にしようと、どこぞの偉い人が考えたんだと思います。

実際、七捨八入を使えば、小数第一位が8の時に許容電流を実際の計算値よりも0.2だけ上にして、小数第一位が9の時に実際の計算値よりも0.1だけ上にすることになります。
四捨五入よりは厳しく、切り捨てよりは甘いです。

何で0.2までだったら計算結果をオーバーしても許すことにしたのか、その理由は知りません。
ここは電技解釈を作った人のさじ加減だと思います。
実際にはいろいろ計算して、ここまでだったら安全だという根拠があるんだと思います。

こんな感じでぼくは理解しています。



許容電流の計算には関係ありませんが、その他にも二捨三入という丸め方もあるようです。
また二捨三入と七捨八入を同時にして、丸めの単位を0.5刻みにするというものもあるらしいです。
これは、Yahoo!知恵袋だったかどこかでこういう回答が書かれていているのを見ました。
0.5刻みで丸めるんだったら、捨てるか入れるかの境目を0.25と0.75にすべきじゃないかと思いました。
でも、0.0〜0.2を0として、0.3〜0.7を0.5として、0.8〜1.0を1とするので、標本に偏りがなければ丸めた結果も偏りとかは出なさそうです。

まあこれはどうでもいい話です。
これについてはぼくは調べていないので、興味があったらご自身で調べているといいでしょう。





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